こんにちは、石橋農園代表です。
今回は、イチゴ農家の夏仕事のひとつである「太陽熱消毒」の話を少し。
その名の通り、太陽の力を借りて土壌の中の病原菌や雑草の種を減らす、
シンプルで効果的な消毒方法です。
春までイチゴを育てていたハウス内では、
すでにイチゴたちの株をすべて土に還して、地面を平らに整えました。
その上に、堆肥や微生物資材をまき、さらに今シーズンに出た植物の残渣(葉っぱや茎など)も投入します。
この「残渣(ざんさ)」の処理、実は新規就農者にとってはなかなか悩ましい問題です。
すべての農地が借地だと、残渣をまとめて廃棄できる場所がなく、処分に困ってしまうのです。
そこで石橋農園では、年に一度の太陽熱消毒のタイミングを使って、
残渣もすべてハウスに還す方法を取っています。
自然に返しながら土の力をリセットしていくイメージですね。
資材を入れたら、たっぷりと水をまき、
その上にビニールを敷いて密閉。これで準備は完了です。
昨日はハウスの天井にかけていた寒冷紗(かんれいしゃ/日よけネット)も、
最後の1棟分を外し終わり、これでようやく太陽熱消毒の本番。
毎年の恒例行事ですが、これの準備が完了するとちょっとだけほっとします。
今後はしばらくメロンや育苗作業に集中します。
ちなみに今日は夕方17時の時点でもハウス内の温度は47度…!
これだけ暑ければ、寒冷紗を外さなくてもしっかり温度が上がっていたかもしれませんね。
空を見上げれば、雲一つない快晴。
ここが山陰とは思えないようなまぶしい青空でした。
まだまだ暑い日が続きますが、こうして次の季節への準備も少しずつ進んでいます。