イチゴのエサやり。
石橋農園では、毎週土曜日がイチゴの追肥の日。
雨が降っても、雪が降っても、基本的には変わらず続けています。
設備が整った農園さんを見れば、彼らのようにもっと効率の良いやり方もあるんだろうなと思うこともあります。
けれど、うちは相変わらずのアナログスタイル。
ストップウォッチを片手に、エンジンポンプの横に座って、
液肥の混入機を調整しながら、1棟ずつ丁寧に水と栄養を送っていきます。



全棟終わるまで、だいたい55分ほど。
設備投資をすれば、きっともっと短縮できる作業なのだと思います。
それでも、この時間が意外と嫌いじゃありません。
特に冬は、ポンプ小屋から見える景色が好きで。
お隣のブドウ畑にうっすらと雪が積もっているのを眺めながら、
淡々とエサやりの手を動かしています。
忙しさの中にも、ふっと心が緩む瞬間です。

そして先日、ずっと試験栽培を続けている「いずもびじん」を味見しました。
毎年10〜20株ほどしか育てていないので、販売できる量にはとてもなりませんが、
やっぱり面白い品種だなぁと、改めて感じます。

扱いは難しく、作付けを増やす余裕もなかなかありません。
それでも、いつかちゃんと日の目を見せてあげたい。
そんな気持ちで、今年も静かに育てています。
石橋農園が本格的に忙しくなるのは、年が明けてから。
それまでは、少しだけペースを落として、
目の前の作業をひとつひとつ丁寧に。
そんな冬の入り口の一日でした。

