こんにちは、石橋農園代表です。
この週は目立った作業が少なく、静かな時間が流れていました。
そんな中、ふとハウスをのぞいてみるとイチゴたちの「出蕾(しゅつらい)」を確認しました。


最初に花芽が上がってきたのは「かおり野」。
この品種は、暑さの残る季節でもしっかりと花芽分化をしてくれる頼もしい存在です。
毎年このタイミングで「よし、今年もちゃんと育ってくれているな」と安心させてくれる、いわば“優等生”のような子たちです。
一方で、うちのメイン品種は「紅ほっぺ」。
その他いくつかの品種も植えていますが、彼女たちの花芽が上がってくるのはもう少し先になりそう。
去年も一昨年もそうでしたが、今年もゆっくりとしたスタートになりそうです。
周りの農家さんではすでに「開花しました!」という声も聞こえてきます。
そんな投稿を見るたび、やっぱり少し焦る気持ちも湧いてきます。
でも、これは天候との相性や品種特性の違いによるもの。
育て方も考え方も違います、焦っても仕方のないことですね。
石橋農園で本格的に収穫が始まるのは、きっと年明け頃になるでしょう。
クリスマスの時期に収穫が間に合わないことは、もう織り込み済みです。
実のところ、あのクリスマス商戦は僕にとってあまり得意な時期ではありません。
一瞬だけ問い合わせが集中して、その後の取引に続くことは少なく、
ただ慌ただしく過ぎていくだけの時期。
そんな経験を重ねてきたので、今では無理にそこに合わせようとは思わなくなりました。
いよいよ11月も目前に、ハウスの中の空気も少しずつ冷たさを帯びてきました。
明日からはマルチングの準備に入ります。
冬を迎える前の静かな立ち上がりです。